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カール最終回




字幕作業の仕上げは「表示のタイミング」です。
これまでいろんな字幕作品を見てきたけど,大きく2つに分かれるような気がするな。
ひとつは割と長めの文章で字幕を出しておくという方法。これは,字幕が出たら先にざっと読んでしまい,あとは映像を見ておけるっていうメリットがある反面,「ためてためて最後に粋な一言が待ってる」ような場合はネタバレになって興ざめする時もあります。

一方,セリフのタイミングに合わせて割とこまめに字幕を表示するやり方もあるね。
このメリットは何よりも臨場感。うまいタイミングで字幕出してくれると,ホントにそれをしゃべってるように感じる時もあるしな。
もちろんこれにはデメリットもあって,こまめに字幕が出るってことはじっくり映像を見ることも難しくなるってこと。慣れてない人だと,「字幕を読んでるだけで映画が終わっちゃった」ってことにもなりかねない。

基本的には「1カット1字幕」なんだろうけど,結局のところ,2つの方法のどちらにするかは字幕制作者の感性による気がします。
さて,オレはどっちかってと後者の「タイミング重視」が好きなんで,今回のカールじいさんの字幕でも,できるだけセリフと同じタイミングで細かく字幕が出るように調整しました。

例えば,犬のアルファ隊長が手下のベータとガンマに訓示をたれる場面。
Beta! Gamma! Mayhaps you desire to... Squirrel!
約3.7秒のセリフです。これを字幕にすると
「ベータ!ガンマ!お前たちだってきっと…リス!」
となります。ここは1カットなので字幕もまとめて表示するのがセオリー。

ところが,このセリフの味は最後の Squirrel! 「リス!」にあるんだわ。
一応説明しとこうかな。この犬たちはリスが大好きで,リスがいると思わず追っかけてしまうという習性があります。なので誰かが「リスだ!」と叫ぶと,思わずピクッとその方向を見てしまうのね。
このシーンでも,「部下にお説教をしてるアルファ隊長。でも心では無意識にリスが浮かんできて,それが自動翻訳機に拾われ『リス』という声になってしまう。自分で出したはずのその声に思わず反応して3匹同時にピクッと止まる」という面白さが潜んだセリフなわけです。

そう考えると,この「リス!」という字幕は最後まで表示せずにいた方がいいわけね。
そこで,松下版の字幕では
「ベータ!ガンマ!」(1秒)→(ブランク0.45秒)
「お前たちだってきっと…」(0.9秒)→(ブランク0.4秒)
「リス!」(0.95秒)
というふうに,こまかく3つに分けて表示しました。

これとはまったく逆のケースもあったよ。
Sheesh! (カールじいさんのアップ 1.09秒)→(ブランク0.12秒)
Can you believe this, Ellie? (家のカット 2.05秒)
「まったく!信じられるかいエリー」というごく当たり前のセリフなんだけど,「まったく」「信じられるかいエリー」の間でカットが変わるんで,本来なら2つの字幕に分かれます。
ただ,これだと後半の「信じられるかいエリー」が2秒間しかないのでちょっと窮屈。
逆に最初の「まったく」は一瞬で判断できるから1秒もいらないと。
そこで,ここではカットをまたいで2つの字幕をまとめて表示してます。

実際にはこんなにうまくいかない部分もたくさんあったよ。字幕の切り替えが早すぎて読み切れないんだけど,どうしても短くできないとこがね。んまぁこれが素人の限界なんだろうな。

ということで,約90分6000語の字幕がなんとか無事完成しました!
最後の作業は,ラストカットのフェードアウトにあわせて
「Translated and Subtitled by Matsu-Rabbit」
という字幕を出すこと。うん,これはちょっと気持ちいかも笑

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