アビエイター…あえて軽い気持ちで観るべきかもな - 映像ぴっか!

アビエイター…あえて軽い気持ちで観るべきかもな




楽しみにしてた「アビエイター」をやっと見ることができました。2005年の作品

[ストーリー] 1927年ハリウッド。若手実業家ハワード・ヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)は、大規模な飛行編隊の映画を撮影中だった。「実戦より金のかかる大作」と揶揄されながらも、全財産を投げ打ってやっと完成。目論見どおり映画は大成功だったが、彼が本当にしたいことは世界一の飛行家になることだったのだ。航空会社を買収し、「映画産業+航空産業」の両方で活躍を始めるハワード。だが、そんな彼の歯車は徐々に狂い始める。女性、映画、航空…すべてがうまく行き過ぎたためそれぞれのライバルも本腰を入れてきたのだ。精神的に追い詰められつつ、彼自身もそれに気づいていた。そんな中、彼が設計しその完成を夢見ていた新型偵察機がテスト飛行を迎える…。

基本的に実話なわけだから、華麗などんでん返しとかはないけどさ、波乱万丈の人生を楽しむ感じですね。ディカプリオ悪くないねぇ。若手実業家の威厳を感じさせながらも、ちょっと神経質な高い声が潔癖症の主人公をよく表してる。こういう大人物にありがちな数々の奇行もあまり違和感がない。ライバルの巨大企業のおっさんたちとの堂々としたやりとりも板についてます。

オレ的に好きなシーンは、新作映画についての倫理委員会とのやりとりの場面。倫理委員会は「女優の胸の露出が多すぎる」ときた。
これをしっかり予測していたヒューズは、飛行機映画製作の際、「雲を探す」ために雇った気象学者のフィッツ教授に突然説明を求める。「露出度がこれまでで最も高いというご指摘を覆すために、私の友人であるコロンビア大学のブランソン博士をご紹介します。彼は著名な数学者です。では博士に説明してもらいましょう。」
何のために呼ばれたか知らないフィッツ教授は大慌て。いやさ、この気象学者って、最初に出てきたときはすぐ消えちゃう役っぽいんだけど、イアン・ホルムが演じてる限り絶対にそんなわけないと思ってたら、一番いい場面で一番いい演技してくれました。

音楽と音響についてもぜひコメントしたいっすね。全編に流れる30年代のスウィングってかデキシーってかよくわからんけどそんな種類の音楽が、昔風のミドルパスモノラルだったり、今風のハイファイステレオだったり、いろんな表情で流れるのがとっても楽しかったよ。

1コだけネタバレ許して!どうしても言いたい(ここよりがっつりネタバレ↓)

ハワードは強迫性障害なんで、精神的に不安定になると、直前に放った言葉を何度も何度もマシンガンのように繰り返すという症状があるんだわ。
で、にこやかに「未来への道(the way of the future)なのさ」なんて談笑してるとき、ちょっとしたことがきっかけでこの強迫性障害が始まってしまい、「the way of the future」を繰り返し始める。側近が気づいてハワードをトイレの部屋に押し込む。彼は1人トイレの中をぐるぐる歩き回りながら、早口で the way of the future, the way of the future… が止まらない。
そのまま鏡に向かうハワード。鏡の中に幼少期の自分が浮かび上がる。…「ぼくは飛行家になるんだ。すごい映画を作って、世界一の大金持ちになるんだ」…そのあいだも続く the way of the future の繰り返し。
だが徐々に彼の目が確信を帯びてくる。繰り返す言葉も気づけばもう病的ではない。最後にはしっかりと噛みしめるような
“the way of the future” となる。これはもはや強迫性障害による言葉ではなく、ハワードの意志による、ハワードが自ら繰り返す、そんな「未来への道」だ。この1分、もう全身鳥肌モノ!

そっかー、「実在する偉大な実業家の半生」なんて大袈裟に構えて見るから疲れちゃうんだ。ハワード・ヒューズの破天荒ぶり、そしてそれを演じるディカプリオならではの軽薄さ(彼はこの手の役うまいよね)、それらにすんなり順応しちゃえばいいわけね。ポップコーンでも食べつつ、アハハと笑いながら見るのがいいかも。
その方がラストの演技で心にドカンと来ます。

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